幸福度の向上とストレス低減を目的とした、日本ではまだあまり紹介されていない新しいプログラムです。
マインドフルネス認知療法(MBCT / Mindfulness Based Cognitive Therapy)は、うつの再発予防のプログラム(MBCT for Depression)として開発され、現在では、そこから発展した、より多くの人々に受講いただけるプログラムであるMBCT-L(Mindfulness Based Cognitive Therapy for Life)として提供されています。痛みや困難に対処する方法を学ぶだけではなく、思いやりや平静さを育むためにも日常生活へどのように応用するかについて学ぶプログラムです。well-Beingの向上、うつになる前の予防として用いられています。
MBCT for Life(MBCT-L)とは
Mindfulness Based Cognitive Therapy for Depression(マインドフルネスに基づく認知療法、以下MBCT-D)は、Zindel Segal、Mark WilliamsとJohn Teasdaleによって開発された8週間のプログラムで、特にうつ病の症状を繰り返す人に焦点を当てています。 MBCTは多数のランダム化比較試験で有効であることが示されており、National Institute for Health and Care Excellence (NICE)などの機関から再発性のうつの治療法として推奨されています。
Oxford Mindfulness Centerでは、近年、より一般的な受講者に向け、痛みや困難に対処できる方法を学ぶだけではなく、幸福度(well-being)の向上を目的とした、MBCT-L(Mindfulness Based Cognitive Therapy for Life)プログラムを開発し、幅広い受講者に向け提供しています。
これは、前提的に、人々の幸福度の底上げを行うものです。
MBCT-LはMBCT-Dの基本フォーマットを受け継ぎ、毎回2時間(IMCJでは2時間30分で行います)のクラスと、毎日の自宅での実践により構成されます。MBCT-Dに比べ、より、感謝やポジティブな出来事に対する気付き、他者とのつながりを重視したプログラムとなっています。
(1)注意を安定させ(2)新しい体験のあり方を学び(3)上手に対応する、とういう3つのステップを学んでいきます。やさしさ、喜び、コンパッション、平静さといった要素についても学んでいきます。
このプログラムでも、MBSRで行われるボディスキャン、ヨガ、歩く瞑想、座る瞑想などを行います。これらの練習を通じて、参加者は、うつ再発のサインとなる出来事に対し、より上手に対処できるような力をつけていきます。さらに、うつに関する知識習得や、思考と感情の関係性に焦点をあてた認知行動療法の手法も組み込まれています。
MBCT-Lは8週間にわたる、週1回の集合クラスと、毎日の個人練習によって構成されます。また、6週目と7週目の間には、終日練習に取り組むPractice Dayが組み込まれています。
8週間をかけて、ストレスに対する自分自身の向き合い方のトレーニングを行います。
週1回のクラスは、各回2時間30分のクラスで、実際の瞑想の練習による体験的・直接的な学び、感情やストレスについての知識についての学び、そして講師や参加者とのやり取りを通じて理解を深めることにより、自分自身の学びを深めていきます。
また、各週のセッションの間の6日間は、各自1日45分以上の個人練習を行うこととなっています。
毎回のテーマ(MBCT for Life)
週 | 内容 |
---|---|
1 | 自動操縦状態から目覚める 自動操縦状態では、気づかないうちにdoingモードになってしまい、反芻する思考パターンが、うつを引き起こします。自覚のない習慣的なdoingモードは、充実した気持ちで毎日の生活を送ることの妨げにもなります。ある特定の方法で、意図的にそのことに注意を向けることにより、自分自身の体験のあり方を変えます。食べること、体の感覚、日々の体験に対して、意図的に、マインドフルに、注意を払うことで、自動操縦状態から抜け出る練習を始めます。 また、日常の些細な感謝の出来事に気づくトレーニングを行います。 |
2 | 異なるありかたで存在する:体を心の中に留める doingモードにおいて、私達は、思考を通じて間接的、概念的に自分の経験について「知る」に過ぎません。このことは、同じことを堂々巡りしたり心配したりすることの中に、簡単に迷い込んでしまうことを意味します。身体に対してマインドフルになることにより、直接的、直感的すなわち「体験的」にこれまでにない物事の知覚のあり方を探る機会を得ることができます。 その方法として、特に身体感覚を用いたトレーニングを行います。 |
3 | 散らばった心を集める 心は多くの場合あちらこちらに散らばっており、思考の中に迷い込んでいます。なぜなら、心は、 自分がきづかない、まだ終わっていない仕事を終わらせようとしたり未来のゴールに向かう頑張りの中で、動き回っているからです。そのかわりに、意図的に、いま、ここに「戻ってくる」ための道を見つける必要があります。呼吸と身体は、私達がマインドフルに存在することと再びつながり、一箇所に集まり、心を落ち着かせるよう、常に傍にあって私達の集中を助け、doingモードからbeingモードへの移行を容易にしてくれます。 |
4 | 自動反応を認識する 「戻ってくる」力は、私達をdoingモード、思考の堂々巡り、心がフラフラと出歩くこと、心配といったことに「連れ去って」しまうものが何であるかを明確に理解することを通じて、補強される必要があります。そのために、まずは「自動反応」がどういうものであるかを体験的に探ることから始めます。それこそが感情的な苦しみの根本にあるものです。マインドフルネスは、物事に見方について他の方法を提示することにより、現在にとどまることを促します。そのことは、私達が、より広い視点をもち、体験に違う方法で関わることの助けになります。 |
5 | 受け入れ、あるがままにさせる 不快な感情や感覚に異なるありかたで関わること、つまり、物事がすでにあるそのままの状態であることを許すこと。判断をしたり物事を違うように変えようとすること無く、意図的に、すべての体験をあるがままにしておくことを許すようにすることにより、自動反応の力を弱めることができます。 また受容の力を高めるため、すべての体験にやさしさを持って向き合うトレーニングを行います。 |
6 | 上手に対応する:思考は事実ではない 思考への異なる関わり方を学びます。ネガティブな気分は過ぎ去っていく心のいっときの状態であり、思考はそれらの心の状態から歪んで生み出されたものである、と明確に理解すると、doingモードによる思考の堂々巡りから自由になることができます。自分の思考が単なる思考に過ぎないこと、思考が生じてきた文脈、そのようなことに気づくことは、心の重荷を取り除くことにつながります。そうして、クリアな判断で、上手に思考に対応していきます。 |
7 | 自分自身を大切にするには 気分が落ち込んだ際に、自らをケアするための上手な行動を学びます。意図的に上手に行動することにより、気分を持ち上げることができます。自らの警報が発せられるパターンについて知っておくことにより、気分が落ち込んだ際に、素早く、効果的に対応することができます。呼吸空間法を行った後、喜びや達成感を与える行動をとる、もしくはマインドフルネスへの明晰な集中を保つことで、自らをケアします。 |
8 | 人生のためのマインドフルネス 新しい生き方を計画します。よりマインドフルで自らをいたわるように気がけるためには、明確な意図と準備が必要です。日常的なマインドフルネスの練習を行おうという意図を、自分自身の大事にしている価値や自らをケアする前向きな理由と結びつけることが役に立つでしょう。 |
2021年1月開講 スケジュール
毎週火曜日 19:45~22:15
①1月19日(火)
②1月26日(火)
③2月2日(火)
④2月9日(火)
⑤2月16日(火)
⑥2月23日(火)
※2月27日(土)Practice Day 09:00-16:00
⑦3月2日(火)
⑧3月9日(火)
※Practice Dayには他クラス受講生が参加することがあります。
講師紹介
International Mindfulness Center Japanを主宰。
MBCT(マインドフルネス認知療法)
Certified Teacher (University of California San Diego)
受講場所 | オンライン会議システムZoom(無料)で実施します。Zoomの使用方法は別途お知らせします。 |
募集人員 | 最大16名 |
受講料 | 80,000+税 |
言語 | 日本語 |
必要な準備 | インターネット環境 インターネットに接続できるデバイス(PC/タブレット/スマートフォン) |
提供されるもの | コースハンドブック(Oxford Mindfulness Centerの最新版のハンドブックの和訳版を使用します。) 練習用の音源 |
受講のステップ
- 次項の受講要件等をお読みいただき、それらを満たしているかをご確認ください。
- お申込みフォームより必要事項を記入の上、お申し込みください。この時点では申し込みは完了しておりません。
- 当センターより、決済のためのメールが届きますので、受領後3日以内の決済をお願いいたします。決済完了時点で、お申込みが仮確定します。
- 今回講座の講師と日程を調整の上、事前面談を実施し、最終確定となります。なお、ご自身の身体的、精神的な事情により医療機関にかかっている場合など、状況によっては本コースへのご参加をお断りする場合がございますので、あらかじめご了承ください。その際のキャンセルポリシーは後述の通りです。
オリエンテーション(無料)
説明会への参加にあたって検討していただくためのオリエンテーションを下記の通り実施します。下記よりお申し込みください(外部Peatixサイト)。
※申し込みをするか否かの判断をサポートするためのセッションであり、申込みにあたって参加は必須ではありません。
受講要件等
- 個人練習は、1日45分間の瞑想が求められます。しっかりと時間を確保し、練習を通じて自分自身の体に落とし込んでいくことが必要となります。
- 全コース8回について、すべてのセッションに参加することが求められ、少なくとも6回以上参加できないと判断される場合は、コースへ参加することは許可されません。
- セッションを欠席または遅刻する場合は、あらかじめインストラクター(事務局)へ連絡を行う必要があります。
- 精神疾患等により医療機関にかかっている場合等、参加が認められない場合があります(事前インタビューでインストラクターより確認があります)。
- 当コースは医療行為ではなく、またその代替行為ではないことを理解していること。
- 参加は自らの意思であり、他人から参加させられているのではないこと。
- グループワークに際しては、参加者お互いに敬意を払い、オープンな心で臨むこと。
- セッション中には、自分自身の体験についてシェアする場がありますが、シェアすることは強制されるものではなく、またシェアする場合でも差支えない範囲で行います。セッション中に共有されたことは、セッション以外の場に持ち出さないよう、参加者にはお互いに秘密性の約束により安全性への配慮を行っていただきます。
キャンセルポリシー
- 事前面談の結果、申込者理由により、面談後3日以内に参加のキャンセルを ①当サイト問合せフォーム ②Line ③メール のいずれかで申し出た場合は、面談手数料(5,000円+税)および決済手数料を除き、全額を返金致します。
- 事前面談の結果、 当センター側の判断で受講をお断りする場合、決済手数料を除き、全額を返金致します。
- それ以外の場合は、返金致しかねますので予めご了承ください。ただし、受講までに別の受講者により参加者の枠が満たされた場合に限り、 面談手数料(5,000円+税)および決済手数料 を除き返金致します。
お申込み(情報提供ご希望の方)
Lineアカウントをお持ちの方
Lineアカウントをお持ちの方は、まずはLineをご登録ください。
メールでの連絡が取れないケースが増えているため、確実な連絡のため、Lineの登録をお願いしております。登録いただきましたら、一度、お名前をご送信ください(ご登録者からメッセージがない状態では、事務局側からご登録者の個別確認ができず、メッセージをお送りできません)。
下記フォームよりお申込みください
Lineをお持ちでない場合、フォームへのメールアドレス記入に間違いがないか、info@mindfulness-japan.orgからの メールを受信できる設定になっているかを確認の上、 定期的にメールをチェックしていただくようお願いします。
上記を確認の上、お申し込みください。決済については追ってカード決済用メールをお送りします。請求書でのお振込みをご希望の方は、その旨、下記申込みフォーム内の自由記述欄でお知らせください。